『ぱよぱよ日記』は、(甘利氏スキャンダルの)告発者の一色武氏については何も情報が得られないと述べた後※1、献金者の薩摩興業株式会社(千葉県白井市)代表者の寺床博好氏が千葉県中小企業家同友会の北総支部副支部長を務めており※2、同会が共産党と懇談したことをもって※3、
この件については、共産党が自民党潰しで仕込んだと考えていいと思います(笑)と述べている。これは明らかに牽強付会というものである。なぜなら、たとえば、同会において講演している星野順一郎我孫子市長※2は、2007年の選挙で自由民主党我孫子市支部の支援を受け当選している※4。2011年※5、2015年の選挙でも自民・公明両党の推薦を受け再選を果たしている※6。仮に、同会との関係だけをもって謀略を指摘するならば、同会に対する不当な根拠に基づく不当な非難となるだけでなく、「甘利氏に対する謀略は、自党によるものとなる」という論理を認めることとなる。
『ぱよぱよ日記』の推理は、あまりにも酷いデマであり、この水準の主張を放置しておくことは、諸方面にとって迷惑になるであろう。『ぱよぱよ日記』は、日本共産党だけでなく、民主党も、千葉県中小企業家同友会も、自由民主党までも誹謗していることになるからである。
企業経営者の結社・団体は、『ぱよぱよ日記』のような一方的な見方をすることなく、政党とは「大人の付き合い」、つまり合理的な関係を構築するものであろう。私の知る狭い範囲でも、業界のカラーがあり、支持政党が明確であることもあるが、たとえば与党寄りであるからと言って、野党と付き合いがないということはない。会の構成員の支持政党も、必ずしも会の支持政党とは一致しない。
ところが、ネット社会の言論には、一転して、現実の結社・団体の穏健な性格が見られない。日本人の個人は、総じて無頓着に政治的発言を現実社会においてなしているが(講演者は、個人として集団を前に発言していると考えれば良いであろう)、組織になると、政党関係者を除けば、その性格は著しく薄まるのが通常のように見える。この極端なブレは、福島第一原発事故に対しても、該当するものと思われる。個人と組織、匿名と顕名とのギャップは、わが国の社会益を大きく損なうものであるように思われるのである。こうしたとき、いくら表現の自由があるからとはいえ、この程度に行き過ぎた誹謗中傷に対しては、厳正な対処が司法執行機関によってなされて然るべきであろう。わが国の安全や国益は、平成28年1月の時点では、右翼と自称する者によっても損なわれているのである。
※1 ぱよぱよ日記:薩摩興業と共産党
http://payoku.requiem.jp/3463
※2 2015年度支部総会特集(千葉県中小企業家同友会)
http://chiba.doyu.jp/04jisseki/1506_shibusoukai.html
※3 千葉・中小企業家同友会と共産党懇談(日本共産党千葉県委員会)
http://jcp-chiba.web5.jp/nissi1207/dekigoto1401/dekigoto140403.html
※4 我孫子市長・市議補選挙(2007年1月21日)(自由民主党 我孫子市支部)
http://jimin-abiko.com/abiko.html
※5 11.01.24(月) 北千葉道路促進期成同盟・特別講演会 : たきた敏幸日記
http://takinowa.exblog.jp/15391441/
※6 【速報】我孫子市長選、星野氏が3選 | ちばとぴ ちばの耳より情報満載 千葉日報ウェブ
http://www.chibanippo.co.jp/news/politics/235807
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントありがとうございます。お返事にはお時間いただくかもしれません。気長にお待ちいただけると幸いです。