自主避難は「自己責任」~復興大臣明言 | OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
(撮影:西中誠一郎、2017年04月04日03時04分)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2113
法の支配の精神を逸脱した強攻的な行動が現政権に多く見られる一方で、森友学園疑惑、シリア情勢、次いで北朝鮮問題と、日本語マスメディアで取り上げられる話題が変転する背景には、真に隠したい問題があると考えられる。ずばり、それは、6年目を迎えた福島第一原発事故である。この点、先月来のニュースにおける最大の政府の失点は、復興大臣の今村雅弘氏が、記者会見時、フリージャーナリストの西中誠一郎氏の質問に激高したというものである。西中氏は、福島県外の自主避難者に対して国が救済しないのはどうか、という趣旨の質問を投げ掛けたが、今村氏は「国としてはできる限りのことをやった」と回答、自主避難者は自己責任なのかと食い下がる西中氏に対して、今村氏は失礼であると激高して会見を終了させた。国の方針は、福島第一原発事故から生じた問題を福島県に押し込めて、県外の人間には見えにくくするというものであるが、今村氏は、感情を抑えきれず、批判する側に映像化の材料を与えてしまった。社会防衛主義的な見地からしても、自主避難者は、最大限、国の資産として保護すべき存在である。国内の食品流通が信用ならないものであるために、自主避難者は、最悪、国外に避難先を求めざるを得ない。
「大人」のはずの人々の、大人気ない感情の露出は、信条の右左を問わず、そこかしこで生じているが、この多発ぶりは、ひょっとして、「危険厨」とのいじめを受けてきた人々が懸念してきたように、体内に蓄積された放射性物質によって、大脳あたりがやられているからではないか、との想念をも抱かせるほどである。もっとも、感情の表出は、日頃の訓練・習慣にもよるものであるから、ネトウヨの隆盛と軌を一にするものと考えた方が穏当であろう。私が言えたことではないのだが、このような感情の制御こそ、武道に期待される効果ではなかったか。
(大局を見据えた西中氏の)質問に対して感情的な反応を返してしまう大臣を抱える国では、真に大局を見据えた対策は望み得ないのであろう。従来の方針や施策を漫然と踏襲するという失敗は、かつて来た道を反復するものである。音楽の喩えでいえば、変奏曲である。福島第一原発事故直後から、この道は、見える人には見えていたものである。しかし同時に、その解決には、かつて私が提示したような(2016年1月16日)、大鉈を振るうだけの対応が必要となることも、また明らかであった。口に出すと、社会的には、気が触れたように扱われる内容である。私も、職業上の身分が現在のものとなることが読めるまで、指摘を見送らざるを得なかったという小心者である。しかし、あからさまに示しておかなければ、たたき台も何もあったものではない。放射性物質により、知性が劣化するとすれば、なおさらである。
なお、私は、アメリカの戦争屋が放逐され続けなければ、わが国の福島第一原発事故の解決があり得ない、と考える。有力なバッドエンドシナリオは、次のとおりである。4番目と6番目のイベントは、ここに挙げた条件とは関係なく単独で生起するものである。また、6番目は、進行中であり、このシナリオは、ここに挙げた条件にかかわらず、時間との競争であるという側面を持つ。
- シリアへの米軍の本格展開
- シリアにおける第一次朝鮮戦争の再現(=第三次世界大戦)
- トランプ政権の完全瓦解
- トランプ氏自身の翻心
- 大統領の交代(内容は複数があり得る)
- 米軍内の戦争屋が米軍の権力を掌握
- 日本国内の戦争屋が権力を再度掌握
- 福島第一原発事故の隠蔽モード継続・強化
- 放射性物質による日本国民の健康被害悪化
- ハードランディングによるバッドエンド
北朝鮮については、私は、楽観している。なぜか。良くも悪くも金王朝の統制が効いている(アンダー・コントロール!)からである。北朝鮮は、この均衡状態を率先して崩すことまではしないであろう。大平洋戦争にせよ、ベトナム戦争(トンキン湾事件)にせよ、9.11にせよ、どのような形であれ、アメリカが参戦のための口実となる、先制攻撃を必要としていることは、広く知られたことである。トランプ氏のシリア攻撃命令は、この点においても、例外である。報を受けて大マスコミのインタビューに答えたライアン米下院議長の「おぅ...」とも形容できそうな対応は、この奇襲が、戦争屋にとっても奇襲であったことを物語るものと言えよう。ペンス氏が38度線まで到達した陰には、きっと、面白い裏話があろう。
現在の軍事的緊張状態を崩す可能性がある要因は、一部には意外かも知れないし、本ブログにまで到達した読者であれば当然の帰結かも知れないが、日本国内の(政治情況ではなく、)一見、安定的に見えている社会事情、つまり、先のイベントツリーの6番目の事象であろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントありがとうございます。お返事にはお時間いただくかもしれません。気長にお待ちいただけると幸いです。