フリー・ジャーナリストのジョン・ミッチェル(Jon Mitchell)氏は、最近、アメリカ軍への情報公開請求を通じて、「2001年以降、嘉手納基地内では少なくとも5回、消火剤が誤って、噴射される事態が起き、一部が民間地に流出するケースがあった」ことを明らかにした(琉球朝日放送、The Japan Times, 2016 Feb 9th)。流出したのは、JET‐X 2.75%という消火剤であるという。これに対して、ミッチェル氏は、琉球朝日放送の日本語記事によると、次のように述べているという。
毒物を流出させたとわかっていながら、米軍は日本側に一切通知していなかった。大量に流出して、生活水に流れ込んだ可能性もある。これは基地周辺に暮らす人たちにとって大きな問題だ」と話していました。
ミッチェルさんは、「県の立ち入り調査を認め、水源汚染について真実を明らかにすべき」と指摘しています。
「毒物」を「放射性物質」に置き換え、「米軍」と「日本側」を入れ替え、「基地周辺」を「北アメリカ大陸」に置き換えれば、国際社会に向けて福島第一原発事故の重大性を説明するという手続が、日本国政府には無視されてきたことがよく分かる。放射性物質の飛散状況は、毎日24時間、『SPEEDI』を運用しても追いつかないほど予測する必要が生じているのである。規模を考慮すれば、在日米軍による嘉手納基地周辺の住民への説明が必要である以上に、米国の多くの地域の人々に対する日本国政府の説明もまた、不可欠な作業なのである。
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