2017年6月5日月曜日

(メモ・感想)ヤフコメの「共感順」は「そう思う」確率の点推定値ではない

『Yahoo!ニュース』のコメント欄(通称ヤフコメ)の表示のトップから、ネトウヨの表示が消えたようであるとの記事が『のんきに介護』というブログにある[1]が、その理由を「ネトウヨがいなくなった」と喜ぶことは、早計であると思う。その理由が、機密費の予算が底を付いたからネトウヨを雇えなくなったためなのか、それとも順位の表示方法のデフォルトである「共感順」の設定に何らかの変更があったためなのかは、私には分からない。「共感順」とはいうが、私は、一度たりとも、数千の得票済みのコメントを抑えて、「そう思う」に10票、「そう思わない」に0票といった、「完封ペース」の弱小コメントが並んでいるところを見たことがない。私は、概算で、数千の『Yahoo!ニュース』を一年間に閲覧していることになる。ゆえに、「共感順」は必ずしも「そう思う」確率の点推定値ではないと結論付けられる。私はユーザ登録しておらず、不定期的にクッキーの削除も実行しているために、リベラルな固定ユーザよりも、通常の読者に近い閲覧結果を得られているはずである。何らかの理由があって、ネトウヨ風のコメントが一部の読者のコメント欄に並ばなくなったことは事実なのであろうが、それが単にインターネット上の分割統治の結果であるとすると、検閲の度合いは昂進していることになる。リベラルな固定ユーザや、本当のところを知りたい読者にとっては、むしろ、望ましくない展開を迎えているものと考えられる。

今更であるが、この種のインターネット上の情報環境とその設計のあり方は、「アーキテクチャ」と呼び習わされており、われわれ(特に日本人)の情報摂取に多大な影響を与えている。このアーキテクチャの問題は、わが国の犯罪予防対策についても、警察国家化を引き起こすとして概念が輸入された経緯がある。この移入において大きな役割を果たしたのは、東浩紀氏の著作と、宮崎哲弥・宮台真司の両氏(雑誌『サイゾー』に連載されていた『M2』)であるように思うが、結局のところ、それらの論考に示唆されたソフトなアプローチは、現今の警察行政に対して強い影響力を及ぼすことはなかった。でなければ、前川喜平氏のパパラッチ写真もなしに、下半身ネタで攻勢をかけるという判断が下されたはずもないからである。


[1] ネトウヨに報酬が支払われなくなったようだ。安倍のラジオ出演のニュースから、一斉にネトウヨたちが姿を消す。逆に、いよいよ本物の民意がネット上、観察できるようになった。これは、凄いことだよ - のんきに介護
(2017年06月04日20時08分16秒)
http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/4e6ecd0bca44d6e48b06b0faec665a61

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