2017年6月18日日曜日

(メモ)テロ対策は戦争屋対策であることを日本の論壇は知るべきである

アメリカ・ヴァージニア州において、先週(2017年6月)14日、共和党議員のスティーブ・スカリス氏を銃撃し・死亡した事件の犯人[1]は、米民主党の大統領候補予備選において、バーニー・サンダース氏を支持していたとされるが、ここからの飛躍は、十分に疑わしいものである。ここでは、田中宇氏が指摘している[2]ように、サンダース氏が左からの覇権解体屋であることに注意が必要である。つまり、サンダース氏は、トランプ氏と同様、戦争屋と対立しており、この対立関係からすれば、トランプ氏の陣営と本来協調できる人物である。犯人の背後関係についての捜査では、まず最初に、資金関係が確認されるべきであろう。

この種の一匹狼(lone wolf)による事件そのものは、テロ等準備罪による抑止が困難ではあるが、その後の報道における不正・偏向に対しては、テロ等準備罪による抑止が期待できる。報道のあり方次第で、次の事件を予防することも期待できる。この構造に言及できる人物が皆無であることは、わが国論壇の不幸・不毛である。小林よしのり氏は、木村草太氏が「共謀罪がテロ対策ではない」と解説したことを高く評価する[3]。しかし、私が指摘したような効用について、木村氏がコメントすることは、木村氏自身の大メディアへの「お出入り禁止」を賭けることになる。たとえ、木村氏がこの効用に気が付いているにしても、木村氏は、忖度し沈黙するのであろう。もったいないのは、木村氏よりも、タブー(と大メディアへの言論の浸透性)を相対的に失っている小林氏自身が、この構造に気が付いていないことである。

英国ロンドンの高層住宅グレンフェル・タワーの火災(14日、Grenfell Tower)[4]は、次の三点を踏まえるべきである。第一に、英国では、高層住宅は貧困層の住宅である。第二に、被害建物には、「シリア難民」が入居していた。第三に、「シリア難民」は、シリア本国では比較的裕福であり、また、そこに自称イスラム国が紛れる余地がある。ゆえに、本件もテロ事件の含みを残したものである。

現今のテロ対策における最大の優先事項は、戦争屋とその資金に群がる売国奴に対処することである。英米、いずれの事件に対処する関係者には、当然、この観点が共有されているであろう。わが国においても気付いている人は気付いており、本ブログの読者ならば当然であろうが、大メディアの周辺にいる人物の大多数は気付いておらず、また、たとえ気が付いていても、タブーゆえに報道できないようである。もうそろそろ、テロリストたちと同一視されないために、日本の大メディアは、尤も確からしい説をタブー視しないことが必要になるのではないか。

最後に、グレンフェル・タワーの火災は、一昼夜以上継続したが、このタワーは、WTC1及び2のようには崩落しなかったことを指摘しておきたい。WTCは、唯一、公式説明を鵜呑みにすれば、(相当に短期間の)火災により、あのような「パンケーキ型」に崩落した高層建築物ということになる。WTCのような、ごく例外的な現象が生じたとき、科学者として優先すべき作業は、公式説明を疑い、見直してみるというものである。


[1] 米議員の野球練習場で銃撃、共和下院院内幹事ら負傷-銃撃犯死亡 - Bloomberg
(Steven T. Dennis、Toluse Olorunnipa 2017年6月15日 00:00 JST 更新日時 2017年6月15日 02:03 JST、2017年06月18日01時04分)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-06-14/ORJJW26JIJUQ01

[2] トランプの相場テコ入れ策
(田中宇、2017年06月11日)
http://tanakanews.com/170611trump.php

トランプは右からの覇権解体屋であるのに対し、サンダースは左からの覇権解体屋だ。トランプの次にサンダースが大統領になると、覇権を維持したい軍産エリート層は、ますます無力化される。今後予測されるそのような流れのどこかで、金融バブルが延命できなくなり、巨大な金融危機と、米国の経済覇権の崩壊が起きる。
#購読が必要な記事である(ので、私の本ブログに対するスタンスと対立する)が、必要と考えてごく一部を引用した。

[3] 共謀罪についての木村草太の発言に感動した。
(小林よしのり、2017年06月16日)
https://yoshinori-kobayashi.com/13306/

わしより若い世代は、全部馬鹿かと思っていたが、期待できる者はいるようだ。

[4] Grenfell Tower fire - Wikipedia
(2017年06月18日確認)
https://en.wikipedia.org/wiki/Grenfell_Tower_fire




平成29(2017)年10月18日修正

訂正部分を淡赤色で示した。

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