2017年6月22日木曜日

(メモ)公明党の共産党攻撃ツイート

公明党の公式ツイッターが公安調査庁の見解を利用して共産党を攻撃するツイート[1]を発して半日が経過したが、まだ取り下げてはいないようである。「引き起き」という表現は、公安調査庁のサイトには見られない、とグーグル様は仰っている。事実関係は、その通りではあるから、この誤記は、ご愛敬というものであろう。しかし、公安調査庁のお墨付きという方法は、あまり関心できるものではない。世界各国の政府の決定を利用した反撃を惹起しうるためである。それに、公明党と創価学会の関係性に対する公安調査庁の仕事振りにも疑義を呈する、という方法論もなくもない。公安調査庁(内の非創価学会信者)は、困惑しているのではないか。

このツイートは、都議会選挙に対する焦りという邪推を招き、公明党自身に悪影響を与えうる。「実績横取り」とは、目黒区政においては、これに至る前段の応酬があることは承知しているが、思い切った表現である。誰が起案して誰が決裁してこのようなツイートを全世界に向けて公報したのか。聖教新聞というプラットフォーム上では許容される表現であっても、より多数の目が触れるツイートライン上では、返り血が酷いものになる。その悪影響の検討は、おそらくなされてはいないであろう。公明党の国会における存在感は、現在、自民党の強圧的な政策の影にすっかり隠れてしまっている感がある。都議選では、自民党と対立関係にあることになるため、都民ファーストの会を推すために、思い切った手を打たなければならないと判断したのでは、と推測することができてしまう。しかし、このような悪手は、逆風が吹いている自民党都連関係者にとって、漁夫の利となる。公明党は、国政重視ということなのであろうかとも勘繰ることができてしまう。

このツイートは、ネトウヨ感満載であるが、このテイストが自称800万人といわれる創価学会の信者に共有されているとは思えない。信者100人あたり1人の割合で、ネトウヨ発言が見られたとするなら、より多数のネトウヨ発言がヤフコメなり2ちゃんねるなりを席巻しているであろう。信者の高齢化は、ネット環境下における公明党の情報戦の劣勢を招いているのであろう。一般的に、高齢者の共産党支持層は、より新しい物好きであり、対照的である。

私自身の都議選に向けての予想は、すでに提示済みである(2017年6月10日)ので、詳しくはそれを参照されたいが、今回のツイートは、自民党への追い風となり、都民ファーストの会への逆風となる。都政のドンと呼ばれた内田茂氏の「神通力」は、なぜか前回の都知事選では有効に機能しなかったが、今回の都議選において、自民党は、前回とは異なり、制服組の支援を期待できる※1。選挙違反は、些細なものとはいえ、従来とは異なる程度に厳しい取締りの対象となり得よう。


※1 なぜ、前回、制服組の全面的な支援を期待できなかったのかは、わが国の制服組の利益が国民益と常に同一ではないという証拠の一つである。トランプ大統領は、かくも、わが国に権力の空白をもたらしてくれた隠れた恩人である。


[1] 2017年6月21日11時50分

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメントありがとうございます。お返事にはお時間いただくかもしれません。気長にお待ちいただけると幸いです。