2016年9月7日水曜日

本澤二郎氏の不正選挙に係る8月27日記事は検証を必要とする

「ジャーナリスト同盟」通信:統計学者が指摘する不正選挙疑惑<本澤二郎の「日本の風景」(2463) - livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/52147857.html
<都知事選でも明らか>
 8月26日午前、先日初めて会ったばかりの青柳さんが、彼の友人の統計学者・井上雅之氏を、わが埴生の宿に案内してきた。初めて統計学者のデータを、棒グラフにした資料を見る機会となった。それは石原・猪瀬・舛添・小池の知事選の得票数をグラフにしたもので、なんと4人のそれが見事に、ほぼ一致しいた。ほとんどバラつきのない棒グラフが描かれていた。当選者の23区市町村の得票が、あらかじめ決まっていたのである。まぎれもなく、不正に操作された選挙を裏付けていた。

 政治ジャーナリストの本澤二郎氏は、自身のブログで上記のように伝えているが、この記述に対しては、二点の疑問がある。分かりやすいところからまず指摘すると、まず、「統計学者・井上雅之氏」という表現に疑問がある。次に、「当選者の23区市町村の得票が、あらかじめ決まっていた」という点に疑問がある。第二点目については、4名の当選候補の得票「数」が23区市町村で同一であるという、非常に強い表現であること、多重比較から得た結論であるのかが不明であること、の二点に違和感がある。

 第一点目であるが、researchmap.jp(リンク)、ci.nii.ac.jp(リンク)、scholar.google.co.jp(リンク)、google.co.jp(一応リンク)のいずれのサーバを見ても、最近10年程度については、三名以上の同姓同名の学術研究者が研究機関等に在籍したことがあることを確認できるが、論文の題名を見る限り、いずれの方々も専門が統計学ではないように見受けられる。専門が統計学を用いる研究分野である井上氏は複数いるが、統計学者と呼ばれることに問題のない井上雅之氏の実在は、私には確認できていないのである。学術研究者である井上雅之氏の中で私が確認した方々を統計学者と呼んで良いのであれば、おおよそ大多数の理系の研究者が統計学者であると言うことになる。「統計学者・井上雅之氏」という表現は、まずは、本澤氏による先走りであると見るのが正解であろう。

 第二点目であるが、本ブログでは、猪瀬氏の得票数から舛添氏の得票数を、また、桝添氏の得票数から小池氏の得票数を、二項分布を用いるだけでは再現できないことを確認済みである(123)※。本澤氏の記事には、第一点目の表現が誤りであるという可能性が認められる。このため、本澤氏が井上氏の説明を誤解するなどして記述を間違えたという場合も十分に考えられる。ただ、本澤氏の誤解ということにしておいて批判を控える方が、私が関与せずとも議論を呼び起こす火種となろうから、私にとっては好都合である。本格的な追究は、先に挙げた第二点目のうちの後者に少し触れるだけとして、次の機会に残しておくこととしよう。

 本澤氏の記事に欠けている指摘のうち、ここで言及しておくべきことは、291万票という得票数が必要とされた理由であろう(リンク)。この得票数の事前計算は、歴代の『Microsoft Excel』で十分可能である。わが国の陰謀論業界の有名人であるリチャード・コシミズ氏の「エクセル不正選挙」という表現(リンク)は、今回の大差を説明する上では、どんぴしゃりの表現ということになろう。陰謀論者の中で、同氏を批判する者も見られるが、批判には当たらない。不正の状況をリアルタイムで管理する必要のある「黒幕」が表計算ソフトウェアで目標管理していたとしても、それほど不自然ではないのである。『弁財天』氏は、ネットワーク共有モードのExcelファイルが集計作業に利用されていたこと指摘ると同時に、マシンを乗っ取ることのできる脆弱性がExcelで発見されていたことを報告している。(もちろん、アップデートを的確に行っていれば、この脆弱性はカバーされている、はずである。)


鳥越さん、得票率70%で大勝利だったが、エクセル不正選挙で妖怪婆さんを米国1%が勝たせました。 richardkoshimizu's blog/ウェブリブログ
http://richardkoshimizu.at.webry.info/201608/article_1.html

リチャードコシミズさん「エクセル不正選挙」って何ですか?エクセルを使用して不正選挙する事ですか?不正プログラムには言及しないんですか? - 紙幣の不思議2
http://blog.goo.ne.jp/zabuyamato/e/db4df9173402bc7aee6077968a829698

弁財天: 沖縄県議選で落選だった翁県政不支持派の自民議員が当選確実になるw update3
http://benzaiten.dyndns.org/roller/ugya/entry/okinawa-2016

弁財天: エクセルとCSVファイルとXMLとJSONとHTML5と…そしてNode.js実装のOracleドライバーが登場 update2
http://benzaiten.dyndns.org/roller/ugya/entry/excel-csv-xml-json


 なお、井上氏の指摘で気になることの残りを少しだけ指摘しておくと、それは、井上氏が「比例説」を検証するときに、多重比較を考慮しなかったのではないかと思われることである。東京都下の市区町村を逐一検定するような作業が推測統計学としては不適であることは、いちいち検討してきたとおりである(123)。「23区市町村で同一」という本澤氏の表現は、その虞を端的に示すものである。いずれにしても、井上氏の分析の詳細も、些細な表現の揚げ足取りに陥ることなく、検証される必要があると言える。もちろん、私の作業についても、誰かが検証してくれると大変ありがたい。

平成28年9月7日18時ころ修正

本記事の文章が単独で整合していなかったので、淡赤色部分を修正しておいた。修正部分の元々の文章は、コメントアウトして残しておいた。ただ、全体の意図は修正されていない(はずである)。

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