2018年2月2日金曜日

(一言)コインチェック社の補償が日本円によるのは

約26万人分の顧客口座を使用せず、社の自己勘定口座によって、約26万人分の顧客口座に係る取引を実行していたからではないかとの疑いが、山本一郎氏[1]や苫米地英人氏[2]によって指摘されているが、この疑惑自体は、十分に信憑性のあることとは思う。ただ、両名の記事の論点の正確性は、皆が興味を持っている内にという時間制限を設けるとすれば、事情が刻々と判明するという制限もあり、私には確認しきれないことである。両名の記事の正確性については、読者各位に判断を委ねたい。


#以下、ほとんど雑文であり、整理できていないが、読者の利便のために、公開することとした。


山本一郎氏については、氏の言動を判断するための材料として、いくつかを指摘しておきたい。山本氏による原野商法への比喩※1は、取り立てて指摘する必要もない誤りである。NEM財団の公式ブログ[3]が山本氏の記事を取り上げたことは、山本氏を国際的なコミュニティにおいて持ち上げることになるから、将来の災いの種となるような気がして仕方がない。本ブログでは、山本氏の言動について意味のない人格攻撃を行う上、事実認識に誤りがあると言及したことがある(2016年10月19日)。また、氏の表現が当時の公的身分上のルールに抵触していた虞についても確認している(12月25日)。これらの拙稿は、先の懸念を裏付ける材料である。

また、苫米地英人氏についても、人々が知っておくべきことが(山本氏に比べて)いくつもある。先に紹介した記事[2]の趣旨を勝手に解読※2すると「26万の顧客口座が実働していたとすれば、盗まれるのに要した時間が短すぎるのではないか」という論旨は、大体、合っているように思う。ただし、二つの段落「これは、私自身がNakamoto2009…」と「ところで、この問題を解決する技術は私自身は開発済みであり…」のうち、特に後者は、私には真偽を判定しかねるものである。氏のこの記述[2]は、コンサル商売の糸口とするための撒き餌でもあると解釈できよう。苫米地氏の28日記事[4]において示された「顧客のNEM口座に流出前と同数のXEMを返還せよ」という指摘は、正しいと思う。前稿(2018年1月29日)の追記・修正は、苫米地氏のこの指摘に基づくものである。確かに、国税庁[5]は、仮想通貨の売却時に差額が所得金額として確定され、原則として雑所得となるという見解を示している。苫米地氏のビジネスは、『サイゾー』やその下部サイト『リテラ』『トカナ』など、広範にわたるものであるから、税務にも敏感ということなのであろう。また、氏は、色々な称号を保持しているが、それらは、氏のブログを参照された上で、各自で氏の主張を判定する材料とされたい(。JavaScriptがオフだと表示されない)。

苫米地氏について、特に、読者が押さえるべきことは、『やや日刊カルト新聞』において、氏についての記事がいくつか見られることであろう。代表的なものを挙げておく[6]。これらの指摘が本当であるとすれば、氏が自身で度々言及してきた「ロックフェラーの茶飲み友達」の怪人ぶりは、一層際立つものとして感じられよう。なお、山本氏は、苫米地氏に自由報道協会会長就任についてインタビューしており、両氏は以前からの知合いでもある[7]


#これくらいで十分であろう。以後、私は、両名について言及し、彼らの意見が正しいと裏書きすることを、従来以上に避けることとしたい。


※1 原野商法と呼ばれる種類の詐欺には、原野に係る権利を不当な高値で売り付けるマシなケースと、権利を持たない原野を紹介して顧客から資金を騙し取る悪質なケースがあり、山本氏の譬えに基づくと、コインチェック社のケースは、後者に該当することになる。

※2 私自身が不勉強であることもあり、二つ目の段落の記述にある$\log N$という関数は単調の中でも望ましい性質を持つ種類のものではないん?と思ったりもしたし、$\log_2 N$でもないん?とも思ったりもしたり、そもそも、このような式の記述の仕方で証明になるん?とか思ったりもしたが、私は、持ち前の自分自身の適当さに基づき、スルーすることとした。厳密にNEMの仕組みに則っても、結論は、大して変わらなそうであるとも判断した。


[1] コインチェック社「持ってないコインを消費者に売る」商法と顛末(山本一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース
(2018年01月30日00:37)
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20180130-00081027/

[2] ドクター苫米地ブログ - Dr. Hideto Tomabechi Official Weblog : ブロックチェーン技術による一送金あたり計算量の複雑性からコインチェックがホンモノか判断。また仮想通貨業界全体への改善提案 - ライブドアブログ
(2018年01月31日09:39)
http://www.tomabechi.jp/archives/51560563.html

[3] Coincheck Hack: "The Biggest Theft in the History of the World" - NEM News Website
(Julian、2018年01月28日)
https://nemflash.io/coincheck-hackthe-biggest-theft-history-world/

[4] ドクター苫米地ブログ - Dr. Hideto Tomabechi Official Weblog : コインチェックの460億円返済は、憲法違反のレベルの誤りである - ライブドアブログ
(2018年01月28日09:40)
http://www.tomabechi.jp/archives/51560371.html

正しくは、コインチェックが自ら保有するXEMもしくは市場から購入してXEMを保有数正確に戻すことだ。これ以外あってはいけない。

[5] 国税庁個人課税課, (2017年12月01日). 「仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)」『個人課税課情報』, 第4号.
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/171127/01.pdf

[6] やや日刊カルト新聞: エロかアートか? “傳法大阿闍梨”のSM動画
(藤倉善郎、2010年11月15日)
http://dailycult.blogspot.jp/2010/11/sm.html

[7] 上杉隆に乞われ、自由報道協会「会長」に就任した苫米地英人さんに事実関係を伺ってきたでござるの巻(山本一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース
(2015年08月11日06:30)
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20150811-00048365/

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