2023年8月9日水曜日

ヤング(1984=2010)『徒歩で中国へ:古代アジアの伝道記録』ならびにその周辺

本稿では、ジョン・M・L・ヤング, 後藤牧人〔訳〕, 川口一彦〔監修〕. (1984=2010)『徒歩で中国へ:古代アジアの伝道記録』, イーグレープ.[1]〔以下、本書とする。〕(AmazonへのURL)について、読書メモを示す。なお、英語版の原書については、ネット上で閲覧できる[2]。ヤング氏自身の内心を正確に理解するには、原著を確認する必要がある。

本書は、景教の伝道と普及・衰亡までを概観し、衰退の理由を考察するもので、ヤング師〔以後は敬称を氏で統一〕の修士論文が底本。中国における景教は、ネストリウス派ではなく、アンテオケ学派の内容を備えていたとする。中国に伝播した景教において始まった死者礼拝あるいは祖先祭儀の習慣を、中国文化へのコンテクスチュアライゼーション(文脈化)を反映したものである一方、衰退の原因でもある〔p.194等〕と推察する。

本書の第3章〔pp.56-57〕に、広隆寺・その通称である太秦寺の謂れ・弥勒菩薩についての記述があるが、訳書では、参考文献として挙げられるP.Y.Saeki(1951)『The Nestonian Documents and Relics in China』[3]を含め、直接に参照した文献が示されない。なお、「P.Y.サエキ」は、「景教博士」と呼ばれた佐伯好郎氏が、同書を記す際に示した名である※1。ヤング氏は

手島氏によると603年に建てられたもともとの建物は、キリスト教建築であって
と記すが、この手島氏が誰であるのか、訳書では出所を欠く。また、ヤング氏は、佐伯氏が太秦(うずまさ)をアラム語のイェシュ・メシャッハはメシヤの意)であると主張したとも指摘するが、本訳書ではこの出所が明確な形で示されない。また、広隆寺の弥勒菩薩像について、ギリシャ神話のメタトロン神から影響を受けている、とヤング氏は指摘するが、これも明確な出所がない(ゆえに、この記述はヤング氏の観察に基づく結論である、と訳書を読んだ読者は推認することになる)。

本書の第9章〔pp.191-193〕では、先祖供養の要素を中国において導入した景教に伝教大師(最澄、天台宗)と弘法大師(空海、真言宗)が接触したために、日本の仏教にも先祖供養の伝統が持ち込まれた、と、M.アネサキ(1963)『History of Japanese Religion』, Charles E. Tuttle.を参照しつつ、分析する(。前掲書の著者は姉崎正治氏。出版年が没後(1949年没)であるのは、版を重ねたためか)。

私には、以上に示した本書に係るいずれの記述にも、大きな誤りがあるとまでは思えない。とはいえ、学術においてなら問題となる程度の不備は、以上に見たように訳書には存在するし、この不備に伴う政治性を扱うには(、また以下注でも扱う話題についても同様であるが)、十分な注意が必要である。また、この先の事実確認を進めるには、まず、英語原書を手掛かりに佐伯氏の著作に当たる方が、早かろうし、何より正確である。

※1佐伯氏のクリスチャンネームは、Peter[4]。なお、佐伯氏は、秦氏が古代ユダヤ人に由来するという点で、日猶同祖論を概ね肯定した。Wikipedia英語版の"Hata Clan"[5]に1908年提唱との記述があるが、原典は不明。本書監修者の川口氏は、佐伯氏に係るここまでの指摘事項を必要十分にカバーする記事を『クリスチャン・トゥデイ』紙に寄稿している[6]が、その記事中、佐伯氏の日猶同祖論について、ユダヤ大資本の導入を企図するために根拠なく提唱したものと批判する。

読書メモは以上であるが、原著者のヤング氏は、この政治性に十分に注意した結果、本書の題名を採用し(、また、題名については訳者の後藤氏は、忠実に原典の意図を踏襲し)たとも読める。




(その名が出てきたため、脱線して記しておくと、また、本段落以降も、本稿のごとき低水準のメモを公開する目的の一つとなるが、)なぜ、ネストリウス派による主イエスの神性・人性に対する解釈が異端とされたのか、また、なぜ、量子論が研究されている現代においてすら同派に対する異端との言挙げが撤回されぬのか、私には理解し難い。単性説・両性説・単意説・合性説等々は、とっくのとうに、観察不能性という観点から考察し直せたのではあるまいか。少なくとも、「"単性説" "両性説" "観察" "二重性"」というクエリをググらせてみても、日本語ではクリスチャンのものと明確に認められる議論が返ってこない。女神転生シリーズの信者が西村博之版2ちゃんねる(sc)にどこかからコピペした記述の断片[7]が、何なら一番、私の疑問に答え得るような努力を(同シリーズを崇める目的の下で)払った結果、何となく私の疑問に係る考察をしてみせたかのような配列を提示している。クリスチャンにとっては、「主イエスが(罪なき人として)十字架に掛けられた」ことだけが、大事なのではあるまいか。議論は必要であろうが、この話題は、直前のカギカッコに含まれる考えを持ちつつも意見を異にする相手が父なる神により救われぬとの言明を公に示すに十分な深刻さを持つものとは、私には思えない。他面、ユニテリアンについては、(イエスを人であるとのみ考える派を含むがゆえ、ただでさえ高等批評が必要であると考えてまとまりのない結果に陥っている)私には扱いかねるものの、それでも、ユニテリアンもまた、クリスチャンが迫害する対象としてはならないとも言えるのではあるまいか

(私もある程度はこのカテゴリーに含まれるつもりであるが、)四福音書の内容を信じる者は、観察可能性を念頭に、主イエスの神性と人性の二重状態を信じるほかなく、信じる者ならクリスチャンであるといった程度に、緩く捉えるべきではあるまいか(。この私見が各種信条の形成過程を押さえぬものであることは、重々自覚はするが)。人間として主イエスが十字架までの生を生きたとすると、(また、単性説の説明は、時間軸において途切れることなく人性か神性かのいずれかを有するとの副バージョンを含み、この副バージョンによるならば、という条件を必要とはするものの、)数々の奇跡の説明が付かない。しかし、主イエスを取り巻くごく近傍(、たとえば、衣の房)に父なる神が奇跡を起こされていたという説明は、断然、成立する。神性のみで一貫するとする解釈は、創世記において示されたアダムによる罪を(人としての)イエスの血が贖ったという理解を成立させぬ点では、困難を抱える。が、同時に、紀元1世紀前後から現在に至るまでの人間の観察不能性を考慮すれば、無下に否定できるものでもない。ただ、正直、かくもつまんねぇ話で、権力争いどころか流血に至る種類の対立を繰り広げてきたものである、と、これまでこの課題に関わってきた「聖職者」達を評価できるのみである。しかし、この一方で、これらの無駄に(文字通りの)真剣な考察があって初めて、20世紀以降のごく微小なスケールでの物理学における観察可能性の議論がここまで進んできたものとも考えうる。ゆえ、神の采配ならびにこれを慕い求める人間の努力には、無駄など一切ないのかも知れない(。とはいえ、やはり、私には、現在のキリスト教の歴史において、相当程度、無用に血が流されてきた、としか思えない)。




なお、クリスチャン・トゥデイ紙については、(己を現代のキリストであると自称するという)ダビデ張こと張在亨のグループとの関係性が指摘されており、このうち、キリスト新聞社の記事[8] には、一定の信憑性が認められるように思う。このややこしい指摘をふまえると、研究者は、よくよく、持論の正確性や己の社会的な地位等に基づく正統性がカルトに悪用されぬよう、注意し身を処す必要があるのではあるまいか。要注意人物共が(第三者には)どこまでも野放しと見えるままに存分に活動する今の世の中は、確かに邪悪である。この世の邪悪に対抗するためには、クリスチャンこそが学術上の瑕疵を生じない程度の警戒心を絶やさぬことが必要であるとも思える。本稿に見た程度に、景教を巡る研究そのものに相当の政治性を看取できるが、その政治性に対し、ここに見た研究者の複数名が、期せずしてか学術上の水準を満たさぬ成果を世に問うているためである。




公平のため述べておくと、私は、あくまで事実を事実として受け止めた上で、罪が主イエスにより赦されると信じる者についてはそうあって欲しいと祈る。この点、事実を歪めることは、人間が他者に対し施す赦しに伴う行為を、誤った内容のものとしてしまいかねない。父なる神は、間違いなく、全人類の全行為を把握されているであろうけれども、である。


[1] 徒歩で中国へ : 古代アジアの伝道記録|書誌詳細|国立国会図書館オンライン
(2023年8月9日確認)
https://id.ndl.go.jp/bib/000010882243

[2] By Foot To China: Mission of The Church of the East, to 1400
(2023年8月9日確認)
http://www.aina.org/books/bftc/bftc.htm

[3] The Nestorian documents and relics in China - 国立国会図書館デジタルコレクション
(P.Y.サエキ、2023年8月6日確認)
https://dl.ndl.go.jp/pid/1675728

[4] P. Y. Saeki - Wikipedia
(2023年8月6日確認)
https://en.wikipedia.org/wiki/P._Y._Saeki

[5] Hata clan - Wikipedia
(2023年8月6日確認)
https://en.wikipedia.org/wiki/Hata_clan

[6] 新・景教のたどった道(57)景教を日本に紹介した人々(1)佐伯好郎 川口一彦 : 論説・コラム : クリスチャントゥデイ
(2021年8月17日11:51、川口一彦)
https://www.christiantoday.co.jp/articles/29861/20210817/shin-keikyo-57.htm

[7] 愛の道阿修羅 真・女神転生ウィッチオブフォローワーズ2
(2021年12月4日~)
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/gamerpg/1638628217/

[8] ダビデ張グループ脱会者が緊急声明 消えぬ苦痛 報復に怯える日々 2018年10月11日 - キリスト新聞社ホームページ
(2018年10月11日)
http://www.kirishin.com/2018/10/06/19090/




2023(令和5)年8月15日訂正・補足

私自身の当初からの執筆意図を曲げぬよう、本文を一部訂正した。

私の意図を明確に改めて述べておく;原著者のヤング氏については、間違いなく、景教研究を巡る日本での事情を踏まえ、題名含めた内容を注意深く執筆したことが原著の内容から読み取れる。事実を事実として記すことは、研究の基本である。これを曲げると、後世の研究者に余計な負担を掛けるだけでなく、彼らからの誤解も呼びかねないこととなる。私からすれば、ヤング氏の著書を正確に和訳することに、何らかの問題があったとは思えない(が、己に対する嫌がらせ等を見極める作業を通じて、日本人全般に対し一律となる・アッサンブラージュと呼べる種類の言論統制が存在することを理解するにも至っており、こう意見表明すること自体がトリガーとなっていることを重々自覚もする。しかし、この再帰性を込みにしたとしても、正しく原著を訳した方が、結果的には、各人にとっての公平な判定を(死後に)受けることができるのではあるまいか。なお、ここで誰からの判定と明記しなかったのは、当然ながら、クリスチャンであろうと非キリスト者であろうと、好き好きに解釈できる余地を残したためである)。

なお、恥ずかしながら、ごく最近まで、アラム語が存続の危機にあるという話がディープ・ステイト共の策略の一つである可能性に気付いていなかった。(トランプ政権より前の米国を主たる暴力装置としつつ、そこに関与する米国人達の心身をも傷付けてきた)イラクからシリアに至る地域を対象としたグローバルな戦争屋共の策謀は、聖書に係る歴史修正主義の実践をも兼ねていた可能性が高かろう。正統なクリスチャンを自認する者達がどのように本件に係る己の責任に気付き行動を改めることになるかについては、皆目見当が付かない。が、この点についての事実の解明・被害者達への補償もまた、当然、戦後に必要な営みであるのではあるまいか。この点に係る動きの(今の権力を保持していると大多数から見える者共からの)ゼロ回答ぶりを考えると、まだまだ、我々は、第三次世界大戦の渦中に置かれ続けることになるのであろうか。

2023年8月5日土曜日

(二言目)Windows 11機への監視から来る不具合ほか1件

まずは見出しの「ほか1件」から:先日の記事(2023年8月2日)には、今も使用中のPC〔以後、本PC〕上における監視の一例を挙げ、そこから3日経過したが、同記事については、Bloggerに付属する閲覧数のカウンターがゼロから増える気配はない。この数値が(前掲記事の内容が幾らかなりとも確認されたという)事実を正確に反映しないことは確実である。とはいえ、その理由が如何なるものであり、かつ、その主因であろうGoogleが(私のほかにもおそらく居るであろう)今まで抑圧しきってきたユーザに対し何を戦後に行うのかは、私にとり全くの未知である。どうせ、口を拭ってダンマリというのがお定まりの展開であろうけれども、この逃げの姿勢自体が(、関係者がこの大戦期の末期以後に己の誠実さを主張したいのであれば当然のこと、そうでなくとも)EULA等をユーザに締結させた精神にも悖るものであることは、本段落で指摘しておいて良いことであろう。何故なら、改悛が確実に行動を伴うものとして顕れる筈であるというのが、キリスト者一般ひいては庶民一般の常識的な判定であろうから。また、改悛の情が単に命令を実行した従業員達個人の生活の周辺に留まる形のみで発露される訳がないというのもまた、私を含めた諸人格への潜在的な害に対する償いの理想的な在り方から導かれる常識的な判断ではあろう。なお、本段落における私の主張は、ここに示された事実に拠ることだけで必要十分に正しいと判定されるべきものである。前掲の記事と同様、これ以上の論拠を私に求める者は、少なくとも戦中においては、恥を知るべきであると返されるだけであるし、何より、その者自身にも(そう疑うだけでも、その者の魂への悪影響を含めた)害を与える。こう警告しておきつつも、本段落で挙げたBloggerのカウンターは、この不具合だけに限れば、明らかにサーバ側での対応であろうし、本稿で扱おうとする害に比べても、本当に可愛いものであるとすら形容できる。あたかも、Bloggerにおいて私への監視等を担当する者の恩着せがましさを、現在の対応から読み取れるかのような内容ではある。なお、今までの記事において(2016年の時点で既に)SEO上の不公正な扱いを受けていることを確認してきたことを踏まえ、私は、本段落ならびに本稿を世に問うている。


本PC(Windows 11機)に対する監視方法の内、前回記事の時点で発生していたものの、前回に示さなかったものの一つが本日の具体例であり、以下イベントビューアが示唆する内容である。対象となるDLLを制作した者は、無能であるか・悪意があるかを問わず、この結果を引き起こしたことを、まずは知るべきであろう。なお、非常に面白いのは、ある製品の内実が(下記DLLから容易に推定可能な)別の企業に変わる前までは、監視に伴う不具合を私が知覚しなかったということである(。私はそうも思わぬが、仮に、従前のセキュリティ企業が同社の役割期待にあるまじき工作を現実に行っていたとしても、彼らの優秀さは異なる、とも評し得よう)。

ログの名前: Security
ソース: Microsoft-Windows-Security-Auditing
日付: 2023/08/02 水 12:08:55
イベント ID: 5038
タスクのカテゴリ: System Integrity
レベル: 情報
キーワード: 失敗の監査
ユーザー: N/A
コンピューター: 〔秘匿済〕
説明:
コードの整合性によって、ファイルのイメージ ハッシュが有効でないと判断されました。このファイルは、無許可の変更によって破損しているか、無効なハッシュがディスク デバイス エラーの可能性を示している場合があります。

ファイル名: \Device\HarddiskVolume3\Program Files (x86)\〔秘匿済〕\fsamsi64.dll
イベント XML:
<Event xmlns="http://schemas.microsoft.com/win/2004/08/events/event">
<System>
<Provider Name="Microsoft-Windows-Security-Auditing" Guid="{〔秘匿済〕}" />
<EventID>5038</EventID>
<Version>0</Version>
<Level>0</Level>
<Task>12290</Task>
<Opcode>0</Opcode>
<Keywords>0x8010000000000000</Keywords>
<TimeCreated SystemTime="2023-08-02T03:08:55.8434374Z" />
<EventRecordID>476516</EventRecordID>
<Correlation />
<Execution ProcessID="4" ThreadID="15696" />
<Channel>Security</Channel>
<Computer>LePCdeHerori23</Computer>
<Security />
</System>
<EventData>
<Data Name="param1">\Device\HarddiskVolume3\Program Files (x86)\〔秘匿済〕\fsamsi64.dll</Data>
</EventData>
</Event>


私の言論が私だけに責任が帰されるべきものであるにもかかわらず、ここ数年間、私の言論を理由とする複数の違法性に満ちた攻撃が、敵により分業制と認定できる形で加えられ、私のみに留まらぬ複数の害を生じさせてきた。この主張も、論証を要する性質を有さない(し、余計な質問自体が害にもなる)。何より、(敵の全てだけではなく、私の錯誤等をも含め、)神は全てをご存じであるし、私は、わが国の不実さゆえ、何ものをも現世には期待していない(が、無論、敵の側に属する者達が自発的に全てを償うことは、彼ら自身の罪の赦しにも繋がることであるから、それを無下にすることもない)。この内、本PCに対する複数方法の監視により生じた複数の害は、使用開始後の今年1月来、実際に作業効率を低減してきたものであるが、実害全体からみれば軽微な結果に留まる。本PCに対する監視方法は、本記事や前回記事に留まるものではない。私が気付いていないものもあろう。

私と周辺に加えられたここ数年の複数の被害そのものは、「西側」社会における監視の在り方に対する興味深い問題を提起する。というのも、これら複数の監視方法等やらその経緯やらがテンコ盛り過ぎて、バッティング等々の不具合を私の敵の側にも起こしているものと認められるためである。これは、本PCのみに限っても生じていると思しき現象である。この状態は、戦後において、敵同士が私の周辺ならびに私に生じた実害に係る責任をなすりつけ合う事態へとハッテンしかねないものであろう(し、一部の勢力は、この事態を当初からの作戦過程に含めても居よう)。が、彼らが本PCへの監視について負うべき責任を切り分ける妙味は、犯人達へと放擲することとしよう。その作業を私が認知できる形で誠実に行いきってみせることこそが彼らの償いの理想的な内容の一つとなるべきであり、彼らの子孫が心身ともに健やかに暮らすための条件となる(としか、後世には責任を持てぬだけのリソースしかこの世に持たぬ私には、今現在の敵には助言できぬ)からである。

2023年8月2日水曜日

(一言)Windows 11機におけるサービス監視の実態

わが国を含む「西側諸国」において、多くのプロプライエタリソフトウェアが使用時に求めるEULAには、嫌なら使うなと云わんばかりの態度が透けて見えるが、この不遜は、あくまで世の諸条件(が共通の善と呼べるものに即して整えられていない未熟さ)により許されている(かに見える)ものに過ぎない。(法の執行力が相対的に強大であり、かつ、世界一位の人口ゆえに魅力あると映る市場を提供する)中華人民共和国に対するMSFTの今までの態度は、MSFT側の二枚舌を余すところなく示す。2001年9月11日の米同時多発テロ事件は、不透明であったEULAの効力を盾として、大した危険を囀っても居ない人々のPCまでをも超法規的かつ不当に監視する言い訳を当局(ならびに当時は現時点よりも強大であったディープ・ステイト共)に提供する出来事として、悪用された。わが日本においては、少なくともここ数年、これらに対する批判を述べる者には十分な監視(ならびに必要に応じた嫌がらせ)が行われる一方で、同様の異議申立に与さぬ従順かつ敬虔な宗教的市民は、当局の側の軽侮ゆえか、同様の扱いを受けずに済んできたものと見える。

しかし同時に、EULAを盾とする当局ならびにIT大手企業・これらと利益共同体を形成するマスゴミ(、つまりディープ・ステイト共の一部)は、伊藤穣一と櫻井よしこの如き言説を一方で放置して殊勝にも両名の建前を受容しているふりを見せつつも、伊藤がジェフリー・エプスティーンから研究資金を受領した事実を非難する側にのみ(一見)苛烈な監視(ならびに各種の不法行為)を適用す(るかに見え)るという不公正な現実を、監視(ならびに嫌がらせ)の対象者には十分過ぎる位に見せつけてきたが、この人に知られにくい(、非対称的なリソースに基づく・抑圧される側にのみ正義が存在しうるという両点の性質を有する)行為の応酬は、現在の第三次世界大戦の一局面として特筆するに値する。というのも、(私もこれに含まれるが)単なる志があって声を上げただけの市民が不公正にも抑圧されていく一方で、真のワル共が不都合な事実を暴かれるもマスゴミには実質的に無視され、当局もこれらの行為を断罪しようともしないという実績こそが、この(真のクリスチャンなら「霊の」という形容詞を付すであろう)大戦を出来る限り穏便に収める過程あるいは条件と認められるからである。本稿は、その一端を示すために編まれたものである(。なお、この論証を本稿以上に求める者に対しては、私が本件に先立つ論証を散々ツイッターで囀った挙句に本段落に示唆したように不遇を託ちつつ生きることとなった過程を既に無視した点、恥を知れとでも言っておく)。




いつからと明言できぬのが、私の泥縄式の生き方そのものを反映しているのであるが、とまれ、今年1月中にやむなく購入したWindows 11機(Home Edition)のサービス中、アンダーバーが付され、かつ、5桁あるいは6桁の連続する16進数と思しき[0-9a-f]が付されたものになっているのは、以下の通りである。

  1. Agent Activation Runtime(AarSvc)
  2. Bluetooth ユーザー サポート サービス(BluetoothUserService)
  3. CaptureService(CaptureService)
  4. Connected Devices Platform ユーザー サービス(CDPUserSvc)
  5. ConsentUX のユーザーサービス(ConsentUxUserSvc)
  6. Contact Data(PimIndexMaintenanceSvc)
  7. CredentialEnrollmentManagerUserSvc(CredentialEnrollmentManagerUserSvc)
  8. DeviceAssociationBroker(DeviceAssociationBrokerSvc)
  9. DevicePicker(DevicePickerUserSvc)
  10. GameDVR とブロードキャスト ユーザー サービス(BcastDVRUserService)
  11. MessagingService(MessagingService)
  12. NPSMSvc(NPSMSvc)
  13. P9RdrService(P9RdrService)
  14. PenService(PenService)
  15. PrintWorkflow(PrintWorkflowUserSvc)
  16. Udk User Service(UdkUserSvc)
  17. User Data Access(UserDataSvc)
  18. User Data Storage(UnistoreSvc)
  19. Web Threat Defense ユーザー サービス(webthreatdefusersvc)
  20. Windows Push Notifications User Service(WpnUserService)
  21. クリップボード ユーザー サービス(cbdhsvc)
  22. デバイス フロー(DevicesFlowUserSvc)
  23. ホストの同期(OneSyncSvc)

こうして列挙してみると、なかなか壮観な監視状態ではある。これらの監視は、このPC上でのあらゆる作業内容を「抜く」ことが出来る状態をも意味する。なお、カメラ機能が監視されるサービスに何故含まれていないのかというと、明るい場所では人影がぼんやり映る程度になるよう、私がカメラにガムテを貼っているがゆえであろう。連中の側も、サービスを機能させ監視しなくとも良かろう(、あるいは、いつもゴミみたいな映像しか映らないがゆえ、データを分析するほかなく、その手間を惜しんだ)と判断したのではないか。ただ、この事実自体が、私のPC上のサービスを監視する業務が継時的に遠隔で行われていることの傍証ともなるのであるが。なお、私は、WiFiも普段オフにしている(し、これをBIOSで停止させる位の手間を掛けてはいる)が、この対策が十全に機能するか否かについては、全くネガティブである。

私のPCに起きている扱いが正当なものであり、嫌なら使うなと述べたのは、山市良[1]である。彼や同種の暴論を無批判に世に広めてきた者達は、戦後に如何に振舞うことになろうか。なお、拙論を注意深く読んでいる者であれば、私が条件付きで積極的にこの仕打ちを許容していることについて、直ちに理解できる筈である。ゆえに、山市や彼の同類に対する私の評価が如何なるものであるのかを同定しにくいことも、同時に理解できよう。ただ一点、指摘しておく:MSFTの如きイチ営利企業は、この種の権利を許す仕組みを整えると、どのインサイダーがこの仕組みを何時・如何様に悪用するのかを把握できぬがゆえ、拙記事(2018年3月11日)で勅許会社について述べた如く、使い捨てとなる扱いに甘んじざるを得ない(。そこから導出される結論は、私が「西側各国」の株式指数について想定している通りである。なお、本記事の直接のスコープは、IT企業大手の一つに係る悪事に対して向けられてはいるものの、ほぼ3年に亘る猶予があったのであるから、当然、実質的な企業活動の人員リソースがこれらの国に由来し上場・非上場を問わぬ企業の内でディープ・ステイトに協力した全てのものには、相応の責任が伴う。相対的に負の影響を被った人民は世界に・後世に広く及ぶ以上、少なくとも配当の過半が充当されることは、適切な償いの必須条件となろう。大抵の富裕層が税を嫌い赤字企業を設立・運営・維持することで富を保全している現実を考慮すれば、企業のみを当初のターゲットとする方法論は、きわめて平等な結果を期待できもしよう)。


[1] Windows 10で増殖する“謎サービス”の正体を追え!:その知識、ホントに正しい? Windowsにまつわる都市伝説(82)(1/2 ページ) - @IT
(山市良, 2017年5月1日 05:00)
https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/1705/01/news009.html




2023(令和5)年8月2日19:49追記

例によって、誤記の類を赤で訂正した。

本ブログの公開は本日17:18付であり、その後、18:13前に、なけなしのカネで(ありそうな図書館に行く交通費の方が高くつくとの判断から)ジョン・M・L・ヤング『徒歩で中国へ』を買ったのだが、その決済に係る速報メールが19:46まで届かなかった。本件のように、どうでも良いと人間なら判断すべき内容の決済すら無能な監視者の下に置かれるというのは、やはり気持ちの良い体験とは言えない(。当然、宮台真司と宮崎哲也が『M2』のどこかの回辺りで論じた「米民主のフィールグッド政策」を揶揄する目論見が、本段落には込められている)。監視が必要であること自体は否定せぬが、いやしくも担当者共がその必要を訴えるのであれば、即時にアウト・セーフを切り分けられる脳味噌を備えて欲しいものである(、そして、全知全能の神は、私の内心とその危険性を正確に把握されている筈である)、と思う次第である。