2018年1月2日火曜日

(メモ)安倍総理のゴルフ友達はお互いに仲が良いのだろうか

安倍晋三氏が平成30年1月2日に御手洗冨士夫・経団連名誉会長、榊原定征・会長、渡文明・JXTGホールディングス名誉顧問とゴルフした(07:38~14:55)と、時事通信は伝えている[1]。会場となった「スリーハンドレッドクラブ」(は、「政財界一流人300人だけの会員で組織されている」とのことである[2]

私は、先のトランプ大統領訪問時の安倍氏のゴルフ接待を想起して、安倍氏が本当に仲の良いのは誰か、日本国民をどこに導くつもりか、を訝しんだ。安倍氏は、「財界天皇」(笑)と米大統領との間でバランスを取ることに苦心したのかも知れないし、双方の顔を立てることに簡単に成功するような人たらしなのかも知れない。「全員、元からグル」というオチも、あり得ることではある。松山英樹氏の本日の成績は、思わしくないようであるが、昨年11月の松山氏の接待は、日本国民にとって、大変に有難い功績ではある。

仲の良さを測る指標として、食事の回数の多さや一緒に過ごした時間の長さは、間違いなく利用できようが、それでも、ここでの予測については、そのまま利用できる情報ではない。食事回数及び一緒にいた時間の長さは、仲の良さとは、間違いなく正の相関関係を有しよう。つまり、長く付き合い続け、一緒に食事する回数が多ければ多いほど、仲が良いのであろう。しかしながら、今回のプレイ時間の長さは、1ラウンドという材料を与える情報に過ぎない。今回の「接待ゴルフ」に係る背景・文脈が分からなければ、結論は出せない。

どちらの側から誘ったのか、何を話したのかは、もちろんヒュミントの領域であるが、日本語を話す一般大衆(、ほぼすなわち日本国民)の大多数は、特別な伝手によらなければ、この情報を得ることは適わないであろう。理想的なジャーナリストとは、この内実を推測できる手掛かりを、その報道に接した誰もが理解できるように、消費者に提供しようと努力する存在であろう(、とジャーナリズムに対するハードルを上げておこう)。しかしながら、BBC(による安倍氏の転倒の映像[3])以上にメッセージ性のあるニュースを、日本語主流メディアが放送することは、当面の間(、数ヶ月間程度は)、あり得ないであろう。もちろん、会話の内容を四名以外も耳にしたであろうが、その情報が利用されないことは、世界的なお約束ではある。


ところで、日本人(あるいは日本語話者)である我々は、2018年頭、世界が全体として良い方向へと確実な変化を続けていることを示す報道に取り囲まれてはいる。ただし、それらの情報を日本語主流メディアが消費者の利益になるように提供しているか否かは、別の話である。どれほど良心的な個人であっても、大マスコミの内部において可能な仕事(あるいは工作)は、たとえば、デスクであれば重要な記事を隣接して配置する程度がせいぜいであろう。「分かる者には分かる」程度の仕事が果たして消費者の利益になるのかという疑問をマスメディア従業員の良識派に突き付けることは、可能ではある。しかし同時に、この疑問を解決しようとした個人に対する制裁が苛烈であり、それに対する他者の支援が欠落しがちであることも、また事実である。この構造的な隘路が解決される条件が生じなければ、主流マスコミの走狗ぶりは変化しないであろうし、わが国でその条件が生じるためには、もう暫くの時間を要することにはなろう。


#数少ない本ブログの読者の皆様におかれましては、今年が幸多き一年となりますよう。


[1] 首相動静(1月2日):時事ドットコム
(2018年01月02日16時24分)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018010200112&g=pol

[2] スリーハンドレッドクラブ のゴルフ場詳細【GDO】
(2018年01月02日閲覧)
http://reserve.golfdigest.co.jp/golf-course/detail/372301

[3] Trump carries on golfing as Japan's Shinzo Abe falls into bunker - BBC News
(2017年11月10日)
http://www.bbc.com/news/av/world-us-canada-41939359/trump-carries-on-golfing-as-japan-s-shinzo-abe-falls-into-bunker

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