本日(2017年8月25日)15時~15時半(日本時間)のBBCワールドニュースは、タイ王国のインラック・シナワトラ前首相が裁判に出頭せず、副首相によると彼女が国外逃亡したのではないかと報道していたが、その際、併せて「中継」された映像は、極めて不自然であった。高速道路下に集合するインラック支持者を中継したというが、映像の背景、特に空に対して、右上から左下にかかる白黒の斜め線がずっと掛かっていた。集会者の後ろが木々となっていた映像では、さらに後方の背景(空?)に馴染むように、白黒の斜め線も滲んでいた。別の角度からのショットも同様であった。15時半からのニュースは、サムスントップの李在鎔(Lee Jae-yong)氏に懲役五年の判決というものと、ロンドン動物園のライオンの話だけであり、15時半~40分のニュースの冒頭で、少しだけ話が出たにもかかわらず、結局、それだけで終わってしまった。
#スクショがあれば良かったが、あいにく、驚愕していて録画し損ねた。ただ、日本の著作権法は悪法であり、スクショをアップすることにはリスクが伴う。今後、映像のスクショをゲットできたとしても、アップしないことをお許しいただきたい。
このような映像が報道された理由として、撮影された場所を特定されないため、あるいは後方が撮影禁止対象であるため、などを考えることができるが、ほかにもちろん、何らかの悪意、端的には集会を捏造する目的で編集された可能性も認められる。天下のBBCが、映像をCG映画ばりに編集する理由には、ほかに何があろうか。撮影禁止対象の施設前で集会していたとしても、アングルを変えるだけで良い。アングル大きく変えた映像にも斜め線が入る理由は、何とも理解しがたい。支持者が迫害されるから支持者の顔にモザイクを入れるというのは、十分に理解できることであるが、この一方で、背景を修正しなければならない理由があるとすれば、それは相当に不穏当なものである。我々はすでにシャーロッツヴィルにおいて、時給25ドルで雇われた左翼系「デモ隊」がいることを知っている。もちろん、BBCの編集局が集会の主催者サイドに騙されたという可能性もある(。そこまで真剣に観ていなかったし、中継クルーの素性など、私が分かろうはずもない)。
2017年8月25日16時07分追記
16時のニュースでも、インラック氏についてのニュースは、後回しにすると男性キャスターが述べていた。まったくもって、何かがあったとしか思えない。
2017年8月25日16時51分追記
その後、件の映像が再度放映されたので、確認し直したところ、撮影当時の天空の色と類似した色域を、映像修正ソフトによって一括選択し、削除したために、同系色が透明化された状態のままとなっていたようである。特定の色域が抜けたままの映像を報道したということであるが、これは、撮影時刻や当時の天候を知られないようにする措置であろう。いつ・どこで、という出来事の要件が曖昧にされたことになり、ニュースとしては、甚だ怪しさ満点である。見栄えを良くしたかったという主張は、映像の信憑性を低めることになるから、この作業の理由にはならないであろう。
2017年8月27日追記
CNNは、インラック氏が兄のタクシン・チナワット氏を頼りドバイに逃亡したことを伝えている。引用のとおり、タクシン氏がロンドンに滞在できているということは、BBCとて決して無関係ではない可能性を示す。ただ、これ以上の経緯に言及するには、私には知識が足りないため、よくよく調べてみる必要がある。かろうじて、客家系であるというタクシン氏の出自によって、どこぞの「便所の落書き」レベルの解説が中国共産党の関与を臭わせていたという記憶はあるが、その記述の主こそが信用ならないということになる。かくも、わが国の「右翼(の識者)」は、ディスインフォーメーションを躊躇しない存在である。語りたくないときには沈黙しても良いが、あからさまな嘘はいけない。
[1] CNN.co.jp : インラック前タイ首相、ドバイに逃亡 党幹部
(記名なし、2017年08月26日13時46分 JST)
https://www.cnn.co.jp/world/35106341.html
インラック氏の兄のタクシン元首相は現在、汚職での裁判から逃れるため、ドバイと英ロンドンで亡命生活を送っている。
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